クレリック

このセクションでは、クレリック・クラスに新しい特徴とサブクラスが追加される。


■追加のクラス特徴
プレイヤーズ・ハンドブックにあるクラスの特徴は、そのクラスが一定のレベルに達すると得ることができる。
このセクションでは、クレリックとして獲得できる追加特徴を紹介する。
プレイヤーズ・ハンドブックの特徴とは異なり、ここで紹介する特徴は自動的に獲得できるものではない。
DMと相談し、その特徴の説明に書かれているレベル条件を満たした場合に、このセクションの特徴()を獲得するかどうかを決定する。
これらの特徴はそれぞれ個別に選択することができ、一部、全部あるいは全く使用しなくてもかまわない。
他の特徴の代わりになる特徴を得た場合、君は元の特徴による恩恵は受けられず、ゲーム内でその特徴を必要とする何かの資格を得ることもできない。

★クレリックの追加呪文
1レベルクレリックは、プレイヤーズ・ハンドブックのクレリック呪文リスト以外にも、以下にあるリストを拡張する。
このリストはキャラクターレベルではなく、呪文レベルによって構成されている。呪文が儀式として唱えられる場合、その呪文の名前の後に儀式のタグが表示されている。
各呪文は、アスタリスク*(新呪文の章参照)が付いていない限り、『プレイヤーズ・ハンドブック』に収録されている。。また「ザナサーの百科全書」では、さらに多くの呪文が提供されている。

3レベル:オーラ・オブ・バイタリティ、スピリット・ハウンド*
4レベル:オーラ・オブ・ライフ、オーラ・オブ・ピュアリティ
5レベル:サモン・セレスシャル*
6レベル:サン・ビーム
8レベル:サン・バースト
9レベル:パワー・ワード・ヒール


★信仰力制御
2レベルクレリックの特徴

神性伝導を1回分消費して、自分の呪文を強化することができる。ボーナス・アクションとして、自分の聖なるシンボルに触れ祈りを唱えることで、消費した呪文スロットを1つ回復できる。
この特徴を使用できる回数は、このクラスで到達したレベルに基づいている:2レベルなら1回、6レベルなら2回、18レベルなら3回である。
大休憩を終えると、使用した回数がすべて回復する。

★初級呪文交換
4レベルクレリックの特徴

このクラスで能力値上昇が付与されるレベルに達するたびに、このクラスの呪文機能で習得した初級呪文1つを、クレリックの呪文リストにある別の初級呪文に置き換えることができるようになる。

★祝福の打撃
8レベルのクレリックの特徴で、「信仰込めた打撃」または「初級呪文ダメージ強化」の特徴に代わるもの。

戦闘において、君は神の力に恵まれる。クリーチャーが君の初級呪文や武器攻撃からダメージを受けたとき、君はそのクリーチャーに1d8の光輝ダメージを追加で与えることができる。一度このダメージを与えると、次のターンの開始時までこの能力を再び使用することはできない。


■信仰の領域

クレリックは1レベルで信仰の領域の特徴を獲得し、いわゆるサブクラスを選択することができるようになる。その際、次の追加の領域が追加で利用可能である。「秩序の領域」「平和の領域」「黄昏の領域」。


▼秩序の領域

秩序領域は規律を表し、社会、制度、哲学を支配する法律への献身を意味する。秩序の聖職者は論理と正義について瞑想しながら神々に仕えるが、その例は「秩序の神格」の表にある。
秩序の聖職者は、よく練られた法律が正当な階層を築き、法律で選ばれた指導者は従わなければならないと信じている。従う者は最善を尽くさなければならないし、指導する者が法を守れなければ交代させなければならない。このように、法は混沌とした多元宇宙において、秩序と安全を生み出す義務の網を紡いでいる。

秩序の神格(世界別)
ウレロン:エベロン
ベイン:フォーゴットンレルム
ティア:フォーゴットンレルム
ポイタス:グレイホーク
ウィー・ジャス:グレイホーク
マジューレ:ドラゴンランス(レイストリンのことかー!)
(hatマス注:オンラインのアベンターでは、神々表を既に修正済です。)

秩序の領域呪文

君は秩序の領域呪文の表に記載されているクレリックのレベルで領域呪文を習得することができる。
領域呪文がどのように機能するかについては、プレイヤーズ・ハンドブックの領域呪文のクラス特徴を参照のこと。
(CLレベル:呪文)
1レベル:コマンド、ヒロイズム
3レベル:ホールド・パ-スン、ゾーン・オヴ・トゥルース
5レベル:マス・ヒーリング・ワード、スロー
7レベル:コンパルジョン、ロケート・クリーチャー
9レベル:コミューン、ドミネイト・パ-スン

ボーナス習熟
1レベル秩序領域特徴。
重鎧の扱いに習熟する。さらに威圧か説得のスキル(選択)の習熟を得る。

権威の声
1レベル秩序領域特徴。
秩序の力を発動して、味方の攻撃を奮い立たせることができる。
君が1レベル以上のスロットで呪文を唱え、その呪文で味方1人を対象にした場合、その味方は呪文直後のリアクションを使用して、君が選んだ、君が見ることのできるクリーチャー1体に対して武器による攻撃を1回行うことができる。その呪文が複数の味方を対象とする場合、君はその攻撃を行える味方を選択する。

神性伝導:秩序の要求
2レベル秩序の領域特徴。
神性伝導を使用して、他者に対して威圧的な存在感を示すことができる。アクションとして、君は聖なるシンボルを提示し、君の30フィート以内にいる、君を見たり聞いたりすることができる君が選んだ各クリーチャーは、次のターン終了時まで、もしくはクリーチャーが何らかのダメージを受けるまで、【判断力】セーヴィングスローに成功しない限り、君に「魅了状態」にされる。
また、君は魅了されたクリーチャーのいずれかがセーヴィング・スローに失敗したときに、彼らが持っているものを落とすように仕向けることができる。

秩序の具現化
6レベル秩序の領域特徴。
君は他人を強制するために魔力を流すことに著しく熟練している。
心術系統の呪文を1レベル以上の呪文スロットで唱えた場合、その呪文の詠唱時間が通常1アクションであれば、その詠唱を1ボーナス・アクションに変更することができる。
この特徴は君の【判断力】の修正値に等しい回数(最低1回)使用することができ、大休憩を終えたときに使い切った分をすべて回復する。

信仰込めた打撃
8レベル秩序の領域特徴。
武器の打撃に信仰の力を吹き込む能力を得る。各ターンに1度、クリーチャーに武器の攻撃を当てると、その攻撃は対象に1d8の追加精神ダメージを与えることができる。14レベルになると、この追加ダメージは2d8に増加する。

突如の怒り
17レベル秩序の領域特徴。
君が破壊を指定した敵は、君と味方の力を合わせて凋落する。
自分のターンに「信仰込めた打撃」のダメージをクリーチャーに与えた場合、次の自分のターンの開始時までそのクリーチャーを呪うことができる。次に君の味方が呪われたクリーチャーに攻撃を当てると、その対象も2d8の精神ダメージを受け、呪いは解除される。
この方法でクリーチャーを呪うことができるのは、1ターンにつき1回だけである。


▼平和の領域
平和の香りは、健全な地域社会の中心で、友好国の間で、そして心優しい人々の魂で育まれる。
平和の神々は、あらゆる人々に紛争を解決し、平和の繁栄を妨げようとする勢力に立ち向かうよう鼓舞する。
この領域に関連する神々のリストについては、「平和の神格」の表を参照のこと。
平和領域の聖職者は条約の調印を司り、しばしば紛争の仲裁を依頼される。
これらの聖職者の加護は人々をまとめ、互いの重荷を背負うことを助ける。また、聖職者の魔法は平和の道のために戦うことを余儀なくされた人々を助ける。

平和の神格(種族・世界別)
アンガラーダ:エルフ
ベロナ・トゥルーシルヴァー:ドワーフ
ボルドレイ:エベロン
シローラリー:ハーフリング
エルダス:フォーゴットンレルム
ガエダル・アイアンハンド:ノーム
パラダイン:ドラゴンランス
ラオ:グレイホーク

平和の領域呪文
君は平和の領域呪文の表に記載されているクレリックのレベルで領域呪文を習得することができる。
領域呪文がどのように機能するかについては、プレイヤーズ・ハンドブックの領域呪文のクラス特徴を参照のこと。
(CLレベル:呪文)
1レベル:ヒロイズム、サンクチュアリ
3レベル:エイド、ウォーディング・ボンド
5レベル:ビーコン・オヴ・ホープ、センディング
7レベル:オーラ・オヴ・ピュアリティ
9レベル:グレーター・レストレーション、レアリーズ・テレパシック・ボンド

平和の実現
1レベル平和の領域特徴
<看破><芸能><説得>のいずれかの技能(選択)に習熟する。

強固な絆
1レベル平和の領域特徴
平和な人々の間に、力を与える絆を築くことができる。
アクションとして、君は自分の30フィート以内にいる意思のあるクリーチャー(自分自身を含む)を、君の習熟ボーナスと同じ数だけ選べる。君は10分間、またはこの特徴を再び使用するまで、それらの間に魔法の絆を作り出す。絆を持つクリーチャーが他のクリーチャーから30フィート以内にいる間、そのクリーチャーは1d4を振り、その振った数字を攻撃ロール、能力チェック、またはセービング・スローに加えることができる。各クリーチャーが1d4を足すことができるのは1ターンに1回までである。
君はこの特徴を君の習熟ボーナスと同じ回数だけ使用することができ、大休憩を終えると使い切った回数をすべて回復する。

神性伝導:平和の存在
2レベル平和の領域特徴
神性伝導を使用して、自分の存在そのものを癒しの力にすることができる。
アクションとして、機会攻撃を誘発することなく自分の速度まで移動でき、このアクションの間に他のクリーチャーの5フィート以内に移動すると、そのクリーチャーのヒットポイントを2d6+自分の【判断力】修正値に等しい数(最低1ポイント)だけ回復させることができる。
君がこのアクションを取るたびに、1体のクリーチャーはこの回復を1度だけ受けることができる。

守護の絆
6レベル平和の領域特徴
君が築いた人と人との絆は、人がお互いを守るのに役立ちます。君の「強固な絆」の特徴の影響を受けたクリーチャーがダメージを受けようとするとき、そのクリーチャーから30フィート以内にいる2番目の絆クリーチャーは、その反応を利用して最初のクリーチャーから5フィート以内の無人の空間へテレポートすることができる。
その後、2体目の絆クリーチャーは代わりにすべてのダメージを受ける。

強力な呪文詠唱
8レベル平和の領域特徴
クレリック初級呪文で与えるダメージに、自分の【判断力】修正値を加える事ができる。

絆の発展
17レベル平和の領域特徴
君の「強固な絆」と「守護の絆」の特徴は、クリーチャーが互いに60フィート以内にいるときに効果を発揮するようになる。さらに、クリーチャー「守護の絆」を使用して他人のダメージを受けた場合、そのクリーチャーはそのダメージに対する耐性を持つ。


▼黄昏の領域
光から闇への移行期は、一日の労働が終わり、休息の時間が始まるため、穏やかで喜びさえ感じることが多い。闇は恐怖をもたらすこともあるが、黄昏の神々は夜の恐怖から守ってくれる。
これらの神々に仕えるクレリック(「黄昏の神格」の表にその例がある)は、安息を求める人々に安らぎを与え、迫り来る闇の中に入って彼らを守り、闇が恐怖ではなく、安らぎであることを保証するのである。

黄昏の神格(世界別)
ボルドレイ:エベロン
ドル・アラー:エベロン
ヘルム:フォーゴットンレルム
イルメイター:フォーゴットンレルム
セルーネイ:フォーゴットンレルム
セレスチアン:グレイホーク
ヨンダラ:ハーフリング

黄昏の領域呪文
君は黄昏の領域呪文の表に記載されているクレリックのレベルで領域呪文を習得することができる。
領域呪文がどのように機能するかについては、プレイヤーズ・ハンドブックの領域呪文のクラス特徴を参照のこと。
(CLレベル:呪文)
1レベル:フェアリーファイア、スリープ
3レベル:ムーンビーム、シーインヴィジビリティ
5レベル:オーラ・オヴ・バイタリティ、レオムンズ・タイニィハット
7レベル:オーラ・オヴ・ライフ、グレーター・インヴィジビリティ
9レベル:サークル・オヴ・パワー、ミスリード

ボーナス習熟
1レベル秩序領域特徴。
軍用武器と重鎧の扱いに習熟する。

夜の目
1レベル黄昏の領域特徴。
深い暗闇を見通すことができる。
君は300フィートの範囲まで暗視することができる。その半径内では、「薄暗い明かり」の場所では「明るい明るさ」、「暗闇」では「薄暗い明かり」のように見ることができる。
アクションとして、君の【判断力】の修正値に等しい数のクリーチャー(最低1体)まで、君の周囲10フィート以内の意思を持ったクリーチャーとこの特徴の暗視を共有する魔法が使える。共有された暗視は1時間持続する。
一度共有すると、再び共有するために任意のレベルの呪文スロットを消費しない限り、大休憩を終えるまで再び共有することはできない。

不寝番の祝福
1レベル黄昏の領域特徴。
夜が君に警戒することを教えてくれた。アクションとして、君が接触したクリーチャー1体(君自身を含む)に、そのクリーチャーが次に行なうイニシアチブ・ロールで有利を与える。
この利点はロール後直ちに終了するか、この特徴を再度使用した場合に終了する。

神性伝導:黄昏の聖域
2レベル黄昏の領域特徴。
神性伝導を使って、味方を癒しの薄明りでリフレッシュさせることができる。
アクションとして、君は聖なるシンボルを提示し、君から薄明りの球体が発せられる。
球体は君を中心に半径30フィートの範囲にあり、「薄明かり」の光で満たされている。
球体は君と共に移動し、1分間、または君が無力になるか死ぬまで持続する。クリーチャー(君を含む)が球体の中でターンを終えるたび、君はそのクリーチャーに以下の特典のうち1つを与えることができる。
・ 1d6に君のクレリック・レベルを足した値の一時的ヒットポイントを与える。
・そのクリーチャーの「魅了状態」「恐怖状態」の効果のうち1つを終了させる。

夜の空中散歩
6レベル黄昏の領域特徴。
夜の神秘的な力を借りて、空中に上昇することができる。
「薄明かり」や「暗闇」の中にいるときのボーナス・アクションとして、魔法で自分の歩行速度に等しい飛行速度を1分間与えることができる。
このボーナス・アクションは習熟ボーナスと同じ回数だけ使用でき、大休憩を終えると使用した回数がすべて回復する。

信仰込めた打撃
8レベル黄昏の領域特徴。
武器の打撃に信仰の力を吹き込む能力を得る。各ターンに1度、クリーチャーに武器の攻撃を当てると、その攻撃は対象に1d8の追加精神ダメージを与えることができる。14レベルになると、この追加ダメージは2d8に増加する。

黄昏の薄布
17レベル黄昏の領域特徴。
君が召喚したトワイライトは、君を保護する抱擁を提供します。君と君の味方は、君の「黄昏の聖域」が作り出す球の中にいる間、「1/2遮蔽」を得る。

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